指導要領

第一章 基本的な考え方編

1-4. 指導者が心がけること

スクールの指導者は、下記の内容を心がけて指導に当たることが望ましい。
スタッフが大勢いる場合でも、できるだけスタッフ間で同じ方向性を確認しあい、子どもたちへの大人のスタンスを彼らから見て、ばらばらにならないよう、以下の5つのポイントを共有し考えを統一しておく必要がある。

1)自転車に乗りたいと思う気持ちを育てる
2)経験値を向上させる
3)社会性を育ませる
4)承認する(褒める)
5)自発性を育てる

この5つのポイントを押さえた指導法やスクールの環境を整える。

その上でさらに詳しく記述する。

1)自転車に乗りたいと思う気持ちを育てる

子どもたち自身に考えさせる

遊び(ゲーム)感覚で自由な発想を促す
細かく指示をださない(混乱したり戸惑うことも必要)

わかりやすく伝える

走るルールをわかりやすくする
安全第一という言葉に潜む落とし穴
その日、その月、その一年…の目標を明確にする

様子をみながら臨機応変な対応を心がける

子どもは十人十色
予め用意したシナリオにはめることはできない

2)経験値を向上させる

繰り返し体験できるプログラムづくり

例えば「何も自転車に乗るばかりが自転車教室ではない」というような自由な発想を指導者側が持とう

3)社会性を育ませる

自分から積極的に意見を言わせる環境を用意しよう

・ コミュニケーション能力の向上を目指す
・ 自分の意志や考えを伝えられるだけでなく、相手のそれらを理解する子どもに育てる工夫

「教える」ではなく「伝える」というスタンスが大切

・ 子どもたちの中に入って、<彼ら>の声を聞こう

4)承認する(褒める)

自分の可能性を感じ、次に挑戦しようという意欲を育てよう

・ 楽しむことで生まれるモチベーションを大切にするため、挑戦と達成をバランスよく配置する
・ 子どもがチャレンジしたこと、自分で考え行動したことが達成した時に、どこが良かったのかの言葉を添えて褒めよ

5)自発性を育てる

乗り越えるべき課題と、達成感を得られる課題の配置バランスを考慮する

難易度を調整しながらその場でカリキュラムを調整するもしくは新たに作るなどの自由度
飽きさせない・自発的に考えさせる

できるだけ手を出さないようにしよう

転けても助けない(様子による)
困っていても、助けを呼ぶまでそっとしておく(様子による)

頑張れる仕組みも楽しみの表現を忘れずに

第一章 基本的な考え方編