第二章 具体的な実技編
2-1. スクールを企画する
<何のためにスクールを開催するのか>
スクールを開催するにあたり、自分たちは何を目的としてこのスクールを行うのか。基本的な考えを整理する。
1)一般的な交通安全やマナー向上の教育
警察や交通安全協会など行政が行う目的とほぼ同等の目的を持つスクール。この中に、自転車の楽しみや可能性をどう感じられるよう組み込むかが大きなポイントとなる。
2)体力の向上やからだづくり
デンマークなどで国レベルで取り組まれているこうした目的をもったスクールは、子どもの日常的な体力を自転車によって向上させようというもの。自転車での運動量は、子どもたちの基礎体力を上げるものとして理論的に実証されている。
4)サイクリングの準備 <重要>
自転車に乗る最大の目的は、サイクリングによって別の場所に移動することにある。
いわゆる競技スポーツにおける「試合」と同じ大前提だ。これを抜きにして自転車の教育を行うことは本質を抜いた意味のないものと言えるだろう。
3)専門的なスポーツトレーニング
自転車競技を始めとして、本格的なスポーツにおける体力づくりに自転車を活用する例は多い。こうした専門性を持ったスクールは、相応の科学的かつ論理的な知識を有し、安全に関することや、スポーツマネジメントを理解した専門のスタッフが行う必要がある。
通常のウィーラースクールの次の段階と言える。
目的をはっきりさせることにより、スクールの構成やイベントの作り方、構成が変わる
いかなるパターンであっても、子どもの自主性を疎外しない
楽しいと感じる環境を用意する
第二章 具体的な実技編