指導要領

はじめに

8.子どもにとって自転車は交通社会に参加できる唯一の乗り物

交通事故やトラブルのすべては交通社会という「社会」の中で起こる。
つまり、その社会をうまく生き抜くため高度な「社会性」を身につけることが求められる。その社会性が育っていないと様々な問題に直面しても、結果的に解決できないことにもなりかねない。
自転車、四輪自動車、バイクなどの教育。教育が多岐にわたり細分化しているが、本来、交通社会の中で適正な社会性を発揮できる人間育成ができれば、そのすべてのシチュエーションで効果を発揮できるはずである。

こうした社会性を育ませる教育は、できるだけ小さいうち(注)から力を注いだほうが効果が高い。
子どもたちにとっては、自転車が唯一交通社会に参加できる乗り物である。つまり彼らに、交通社会を経験させるには、自転車を使う以外に無いのである。彼らに、自転車の活用を促し交通社会に入る上での自己責任を理解をさせ、その意識をもたせることは、とても重要である。なぜなら彼ら自身の命にかかわるからである。
こうしたことから、交通社会での社会性を育む絶好の機会となる自転車教室の教育的意義とその責任は非常に大きい。
(注:交通ルールの仕組みを論理的に理解できる年齢は子どもによってまちまちだが、概ね理解が進むのは小学生に上がった年齢の前後だと考える)

交通社会の中での正しいふるまいを身につけるためにも、実際の道路上での経験が必要になる。
はじめに